育児×仕事

「育児休業、とってみてどうでした?」――男性社員のリアルな声をお届けします

育児休業というと、まだまだ「女性がとるもの」というイメージが根強く残っているかもしれません。
そんな中、実際に育休を取得した男性社員は、どんな思いでその一歩を踏み出し、どんな時間を過ごしたのでしょうか。

今回は、育児休業を経験した男性社員にインタビューを実施。
育休を取るまでの気持ちの変化、家族との時間、職場との関わり方など、リアルな体験談を語ってもらいました。

■ 人物紹介

ネットワークビジネス本部
ネットワークビジネス2課
Fさん

2024年入社

Q1 育児休業を取得しようと思ったきっかけは何でしたか?
    取得の動機や背景、家族との話し合い、価値観の変化などを教えてください。

2024年6月に妻の妊娠が判明し、実際に育休を取得したパパさんから、子育てに関する色々な話を聞く中で、「大変だったけど、子どもの成長を毎日間近で感じられて育休を取って良かった!」とお聞きしました。
現在、パパの育休取得が推進されている中で、自分は育休を取らず、仕事を頑張ろうと思っていましたが、「成長を毎日間近で」という言葉が、私の中での考えを大きく変えました。
「赤ちゃんは成長スピードが早い」というのを聞いたことがあります。それを毎日感じ、妻と一緒に子育てをしていく大変さや楽しさを感じてみたいと思い、妻と相談し、取得しようということになりました。

Q2 育休取得前に、職場や家庭でどんな準備をしましたか?
   実際の段取りや、業務引き継ぎ、家庭内の体制づくりなどを教えてください。

入社1年目ということもあり、抱えてる顧客も多くなかったため、出産予定日から逆算して案件整理をしておりました。
実際に振っていただいた案件の中身も大型案件等は抑えていただきました。
1年目のため、復帰後も安心して業務ができるよう中型案件も先輩のサポート付きで一緒に進めるなど、ご配慮いただきました。
出産は突然のため、案件の進捗は細かく報告することを心がけており、いつ育休に入っても大丈夫な体制づくりはできていたと思います。

家庭では、家事の分担を話し合い、私は【料理・洗濯・掃除・買い物】を担当することになりました。
子育てに関しては、妻が通っていた助産院の助言で細かく決め過ぎないことをおすすめされたため、細かく決めずに育休に入りました。

Q3 育休取得について、会社へ話した時の周囲(上司・同僚・家族)の反応はどうでしたか?
   社内の雰囲気や家族の理解度、制度の浸透度を教えてください。

日興テクノスでは、男性の育児休業取得の実績はなく、私は入社して1年未満でしたので、取得希望の話をするのに非常に勇気がいりましたが、先輩の後押しもあり、上長と社内の相談窓口の担当者に相談したところ一緒に喜んでくださり、気持ちよく取得ができました。
社内では男性育休取得の第一号ということもあり、既に承認が下りてるとはいえ、周りの同僚への報告も非常に勇気がいりましたが、皆さん笑顔で応援してくれたことを今でも覚えております。


上長とは、育児休業に入るまでの業務の引継ぎ、育児休業中の対応などを綿密に打ち合わせし、相談窓口の担当者とも、複数回の面談を行い、業務の引継ぎ、育児休業中の対応、産まれたあとの子育てのバックアップ体制、子育てに関する行政の制度の情報、保育園へ入るスケジュールなど、様々な打ち合わせをしました。
入念に打ち合わせをしたので、産まれた当日から育休に入りましたが、育児休業中や復帰後の皆さんの雰囲気等の心配はなく、胸を張って育児を頑張ろうという気持ちでした!

家族にも驚かれました。
育児に参加することや入社1年未満での取得、社内での反応も話したところ、父も母もそんな時代がうらやましいと言っていました(笑)

Q4 育休中の1日の過ごし方を教えてください。
   実際の育児の様子や生活リズム、育休のリアルな姿を教えてください。

生活リズムは整えるのが非常に難しかったです。
赤ちゃんの成長が早いため、やっと生活に慣れたと思ったら、またすぐにリズムが崩れる。それが無限サイクルでした。
また、我が子は(とても可愛いのですが)抱っこでなければ寝ません。今も(笑)
かわるがわる抱っこを代わって、お互いその間休む。
休む時間をできる限りとるため、他の家事は効率よくやる。
効率良くは苦手でしたが、動きは俊敏になったと思います(笑)

Q5 育児を通じて、どんな気づきや学びがありましたか?
   印象に残っているエピソードなど、子育てを通じた人間的成長や価値観の変化はありましたか?

妻が授乳中に私ができることを考えてやる→やったことを報告。この流れで家事をしていたところ、妻の中では「それをするなら、こっちをやってほしかった…」と言われることが多く、それに対し私は「自分は良かれと思ってやったのに!!」となり、言い合いに発展してしまうことがありました。
目を離すと危険な存在を妻と一緒に育てる…なるようになると思っていましたが、鬼のように難しかったです。
学んだことは、
・どんな些細なことでも報告・連絡・相談を細かくすぐに行うこと。
・相手が求めているものを会話して確認することで認識のミスマッチを減らしていくこと。
そうすることで言い合いが、お互いに「ありがとう」という言葉に変化し、楽しく子育てができたように感じます。

また、子育ての大変さが非常にわかったことで、周りの妊婦さんや子供とでかけている家族を見る目が変わりました。
どんなベビーカーを使ってるのか、子育てグッズは何を持ち歩いてるのかも気になりますが…!
なにか困ってそうだったら声をかける。自分たちも、声をかけてくれて、それだけでもとても励みになったので、自分もだれかを助けられたらなと思うようになりました。

Q6 育休中に苦労した(している)ことや、予想外だった出来事はありましたか?
   乗り越えたことや工夫、育児の大変さや、想定外の体験談を教えてください。

予想外の出来事としては、出産後1週間で妻が乳腺炎になったことです。
出産直後でまだ体が回復していない中だったので、すごく辛そうでした。
幸い出産した助産院が徒歩5分のところにあったため母乳外来に通い回復はしたのですが、私は、その間は家事もしっかりできてなかったため、全てが中途半端でよく子育てできていたなと思います。

回復後も同じ生活が3日以上続いた日はありませんでした…すごく大変…(もちろん妻の方がもっと大変)
完全母乳のため、夜は1時間半~2時間に1回起きておむつ替え・授乳。覚悟はしていたものの、まとまって寝れないのがこんなにも辛いものとは思いませんでした。
日に日に私も妻も疲労が目立つようになり、お互いのストレスが溜まってピリピリしていました。

工夫ではありませんが、会社からもらった『子育て支援の行政一覧』などを見て、横浜市の子育て制度で「ショートステイ」を利用して、奥さんと赤ちゃんが1泊もしくは日帰りで助産院にお休みできるため、そこでリフレッシュしたり、ヘルパーさんに来てもらい、料理をつくってもらう等の制度も利用しました。
パパママだけでは限界があるため、地域の子育て制度はとてもおすすめです。

   

赤ちゃんを連れてでかけるのも一苦労。
電車の乗り換えでエレベーターを使わざるを得ないため、エレベーター探しや密度が高い中での移動が大変です(横浜駅は特に大変でした)
授乳室やオムツ替えできる場所を調べてからでかけるのは、できるパパの基本です(笑)

あとは、毎日写真をたくさん撮るため、iPhoneのストレージが足りなくなりました。
月1,000で100GBのストレージを契約中です。これももうすでに半分消費しており、こちらの解決策はまだ模索中です。

Q7 育休を取ったことで、家族との関係にどんな変化がありましたか?
    家族との絆や役割分担の変化、心理的な距離感など教えてください。

今まで気づくことのできなかった妻の価値感が、子育てを一緒にすることによって見えてきた気がしました。
結婚するまでそれぞれが選択した環境の中で育ってきた二人が、協力して子どもを育てる。お互いに真剣だからこそ言い合いになることもあります。
しかし、子どもの成長を一緒に感じたり、パパとママの顔を見て微笑みかけてくる瞬間を一緒に見ると言い合いの内容がどうでもよくなります。不思議な感覚ですが、とにかく可愛いです。

Q8 職場復帰後、仕事への向き合い方や価値観に変化はありましたか?
   ワークライフバランスや働き方への意識の変化を教えてください。

仕事に復帰し2年目に入ったことでとても忙しくなりました。
メリハリをつけて、仕事の時間はしっかりと集中して、家族と一緒にいられる時間はなによりも大切にしようと強く思うようになりました。
子供とこれから旅行に行ったり、友人たちに会いに行って子ども同士で遊ばせたり、たくさん楽しい思い出を作っていきたいし、のびのびと成長してほしいと思います。
そのためにも、仕事は挑戦し、失敗しても笑顔で乗り越えていく姿を見せたいと思います!

Q9 育児休業を通じて、会社の制度や風土について感じたことはありますか?
   制度の使いやすさ、改善点、企業文化への気づきを教えてください。

これはどの会社にもいえるかもしれませんが、既に仕事をたくさん抱えてる社員の方は「取得しても大丈夫なのか」「取得したことによって周りはどう思うか」「復帰後は皆、快く受け入れてくれるか」など、心配することがたくさんあるかと思います。
上長への申告はとても勇気がいりますし、「きっと無理だろう」「言いづらいし評価が落ちるかもしれない」と諦めてしまうこともあるかもしれません。
まずは同僚の、家族が増えることを一緒に喜んでくれる雰囲気があるかどうか。そこがすごく重要なのではないかと思います。その点、弊社は皆さんとても喜んでくれたので、よかったです!

Q10 これから育児休業を考えている男性社員に、伝えたいメッセージはありますか?
   後輩へのエールや、制度活用の後押しとなる言葉をお願いします。

毎日変化していく赤ちゃんの表情や動きがとても面白くて、写真や動画を何枚もとりました。
ふと1週間前、2週間前の写真を見返すと「こんなに大きくなったんだ!」「こんなに動くようになったんだ!」と日々少しずつできることが増えて、成長していくわが子をリアルタイムで感じることができます。
初めて腕の中で眠った感覚、初めて笑った日、寝返りをした日、妻と一緒にその瞬間を見られたことは私にとって一生の思い出です。
仕事と全く違った忙しさ、大変さ、厳しさでしたが、それを乗り越え自分自身も成長した気がします。
これから子どもが産まれる方は、是非とも勇気をだして上長や社内の窓口に相談してください。
その勇気で一生の思い出が手に入ります!

家族との時間を大切にすることも、心と体の健康を支える大切な要素です。
私たちは、働く人の“いきいき”を応援する企業として、育児も仕事も前向きに取り組む社員の姿をこれからも発信していきます。

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